継ぎ目なく、育てる

医学生や研修医に求められる能力は時代とともに変遷しており、こうしたニーズに合わせて総合的かつ全人的な診療をポリシーとして、臨床推論や分野横断的診療に力を入れた教育を実践してきました。さらに、学生から研修医を超えたシームレスな教育指導を行ってきました。シームレスな教育指導は個人の総合的な能力向上とともに、地域医療の担い手を育成する観点からも重要な意味を持ちます。

最新の2021年度の当大学学生の評価では、私たちの診療科は5年生(BCC)、6年生(ACC)ともに全診療科中実習充実度No.1の評価を得ております。私たちはこの伝統を引き継ぎ、新たな世代の育成に尽力いたします。

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【医学生の皆さまへ】チームの一員として診療のベースとなる土壌を整える

「腎臓」に対して苦手意識を持っている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。複雑な腎臓の機能や多様な疾患は、座学では頭に入りにくいかもしれません。

学生実習では腎臓診療だけでなく分野横断的視野から基本的な知識をレクチャーしつつ、回診やカンファレンスを行います。気軽になんでも質問してください。学生の皆さんには「student doctor」として、チームに加わって頂きます。実習では担当患者さんを通して、診察手順、検査方法、病態把握、治療の進め方を一緒に考えます。身体に起きている変化を診察や各種検査結果から読み取り、「どうしてこうなったのか」を学生カルテにまとめていく過程で、腎臓に対する理解がより深まるのを感じて貰えると思います。日々のカルテは担当医師が添削をします。また、手技についても「診療チームの一員」として積極的に参加し、臨床現場で自分から動ける自信をつけてもらうことを目指します。

さらに教育システムとして屋根瓦方式を採用しており、研修医はACCの学生に、ACCの学生はBCCの学生に指導にあたることにより、知識の体系化、技術の定着を図ります。私たち腎臓内科の実習が医師としてのスキルアップの土台になると信じています。

【研修医の皆さまへ】専門的な腎臓病診療の経験を肥しとする

当科では学生時代から研修医まで「シームレスな教育」を心がけています。学生時代に学んだ知識や技術に磨きをかけ、質の高いものに昇華させることを目指します。通常、研修医は5-7名前後の入院患者を受け持っていただきます。基本的な指導体制としては、卒後10年以内の若手医師とそれ以上の指導医と屋根瓦方式でチームを組み、実践的な指導を行います。研修医一人ひとりに合わせた「親身な教育」を心がけており、病歴聴取、身体診察、臨床推論などといった医師としてベースとなる技術から始まり、中心静脈カテーテル挿入や腎生検、さらには内シャント造設、腹膜透析カテーテル挿入などといったかなり専門的な手技の補助まで幅広く経験することができます。また、ここで習得した知識・技術・経験は腎臓内科だけでなく様々な分野で応用することができます。

対象疾患はIgA腎症、糖尿病腎症、腎硬化症、微小変化型ネフローゼ症候群、膜性腎症、膜性増殖性糸球体腎炎、紫斑病性腎炎、間質性腎炎、ループス腎炎、遺伝性腎疾患(アルポート症候群など)、多発性嚢胞腎、急性腎不全、急速進行性糸球体腎炎、慢性腎臓病、高血圧、リドル症候群など幅広くあります。腎障害の超急性期から慢性期まで幅広い対応力を身につけることができ、電解質異常や体液管理など自信を持って今後の診療に当たれるような臨床能力を身につけることができます。

おもな週間予定
曜日 午前 午後
透析管理、腎生検、手術 チームカンファレンス
病棟業務
透析管理、病棟業務
腎生検、手術 科内カンファレンス、透析カンファレンス
透析管理、病棟業務
病棟当番
病棟当番